はじめに|古着デニムの世界へようこそ
デニムは世界中で愛されるファッションの定番ですが、特に古着のデニムには新品にはない魅力があります。経年変化による色落ち、アタリ、ヒゲ、パッカリング…。これらはすべて履き込むことでしか得られない、唯一無二の表情です。
しかし古着市場には価値あるヴィンテージデニムと、ただ古いだけのデニムが混在しています。
この記事では、古着デニムの見分け方から、ヴィンテージの価値を判断するポイント、代表的なブランド・モデルまで徹底解説します。
第1章|古着デニムを見分ける基礎知識
1-1. ヴィンテージとレギュラーの違い
✅ ヴィンテージデニム
- 1980年代以前のデニム
- 赤耳(セルビッジ)、オレンジステッチ、シングルステッチ
- 高い希少性とファン多数
✅ レギュラーデニム
- 量産期の1980年代以降のデニム
- セルビッジなし、チェーンステッチが主流
1-2. 見るべきポイント5選
ポイント | チェック内容 |
タグ | Big E、66前期/後期、スモールeなど |
赤耳(セルビッジ) | 裾裏の生地端に白×赤ラインがあるか |
ステッチ | シングル or チェーンステッチ |
リベット | 打ち抜きリベット or 打ち込みリベット |
素材 | コットン100%の「XX」デニムか? |
第2章|タグ・ディテールで年代判定
2-1. タグ(パッチ)の違い
- Levi’s BIG E(1960年代以前)
→ Levi’sロゴの「E」が大文字
→ 高値必至(相場10万円超) - スモールe(1970年代以降)
→ 「e」が小文字
→ 価値はBIG Eより低めだが人気あり
2-2. セルビッジデニム(赤耳)の有無
- 裾裏をめくると白地に赤ライン=ヴィンテージ確定
- 1986年以降はセルビッジがほぼ廃止
2-3. ステッチの見分け方
- シングルステッチ
→ 裾裏が一重縫い、ヴィンテージの証 - チェーンステッチ
→ 裾裏が二重縫い、現行品に多い
第3章|人気ブランドとモデル別価値
3-1. Levi’s(リーバイス)
○501XX
- 1940〜1950年代モデル
- ビッグE・赤耳・隠しリベットあり
- 古着相場:10万円〜30万円
△501 66前期
- 1970年代前半
- スモールe+赤耳
- 古着相場:5万円〜10万円
◻︎505 BIG E
- スリムストレート
- 古着相場:8万円〜15万円
3-2. Lee(リー)
✅ 101Z(ジッパーフライ)
- ビンテージ市場で高評価
- 古着相場:3万円〜8万円
✅ Storm Rider
- ライダースジャケットの定番
3-3. Wrangler(ラングラー)
✅ 11MWZ
- カウボーイ定番ジーンズ
- 古着相場:3万円〜7万円
第4章|古着市場での価値を見極めるポイント
4-1. 高値がつきやすい特徴
- USA製(Made in USAタグ)
- 赤耳セルビッジ
- タロン(TALON)ジッパー
- パッチ残存(欠損なし)
- ヒゲ・ハチノスが美しい色落ち
4-2. 相場の目安(2025年現在)
モデル | 状態 | 相場価格 |
Levi’s 501XX | 美品 | 15万〜30万円 |
Levi’s 505 BIG E | 良品 | 8万〜15万円 |
Lee 101Z | 普通 | 3万〜8万円 |
Wrangler 11MWZ | 良品 | 3万〜7万円 |
第5章|古着デニムせどりのヒント
5-1. 仕入れ先
- 古着屋(特に地方)
- メルカリ・ヤフオク(タグや赤耳を写真で確認)
- 海外輸入(ebay、海外フリマ)
5-2. 出品時のコツ
・タイトルに「USA製」「赤耳」「BIG E」など付記
・説明文でディテールを詳細に記載
・写真はタグ・赤耳・リベット・色落ち箇所を鮮明に撮影
第6章|古着デニムのコーディネート術
メンズ
- アメカジ
→ Levi’s501XX+ネルシャツ+ワークブーツ - ストリート
→ 505 BIG E+オーバーサイズパーカー+スニーカー
レディース
- ヴィンテージMIX
→ Lee101Z+クロップドトップス+厚底ローファー - きれいめカジュアル
→ ストレートデニム+白シャツ+パンプス
第7章|メンテナンスとケア
- 洗濯は裏返しで冷水洗い
- 乾燥は陰干し
- 色落ちを楽しむなら極力洗濯回数を減らす
まとめ|古着デニムは知識が価値を生む
古着デニムの魅力は、1本1本に宿る「歴史」と「経年変化」にあります。
・タグ・ディテールを覚える
・人気モデルを押さえる
・相場感を身につける
この3つを意識するだけで、古着選びやせどりで大きな差が付きます。
次にデニムを探す際は、ぜひこの記事を参考に「一生モノの一本」を見つけてください。