アメリカの古着文化を語る上で欠かせないのが「ワークウェア」。その中でも、知る人ぞ知る通好みのブランドとして注目を集めているのが「BIG BEN(ビッグベン)」です。
日本ではディッキーズやカーハート、レッドキャップなどの知名度が高いものの、BIG BENは「知っている人は知っている」「本物志向のワークウェア」として静かに人気を伸ばしています。とくに近年のアメカジ・ヴィンテージ人気再燃の流れを受けて、再評価が進んでいるブランドの一つです。
この記事では、BIG BENのブランド概要から代表的なアイテム、古着市場での価値や、着こなし・販売戦略まで、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。
1. BIG BENとは?アメリカが生んだ老舗ワークブランド
ブランドの起源と歴史
BIG BENは、1900年代初頭からワークウェアを製造していたアメリカの歴史あるブランドです。設立当初は、農業従事者や鉄道員、工場労働者のための頑丈な作業着を中心に展開し、「耐久性」と「機能性」をとことん追求した設計で、現場のプロたちに愛されてきました。
現在では、アメリカのワークウェア大手「Wrangler(ラングラー)」の一部門・サブブランドとして運営されており、「Wrangler by BIG BEN」というタグで出回っている古着も数多く存在します。
ブランドの特徴
- 頑丈なダック生地やデニム素材を使用
- 実用性を重視したディテール設計(ハンマーループ、ツールポケットなど)
- 余計な装飾のない無骨でシンプルなデザイン
- 大きめでゆったりとしたサイズ感
このように、「質実剛健」「男らしさ」「リアルなアメリカンワークスタイル」がBIG BENの代名詞となっています。
2. BIG BENの代表的なアイテム
BIG BENは、オーバーオールやカバーオールを中心に、ワークジャケット・パンツ・シャツなど幅広いアイテムを展開しています。ここでは、古着市場でも特に人気の高いモデルを紹介します。
オーバーオール
BIG BENの代名詞とも言えるのが「オーバーオール」。厚手のデニムやダックキャンバスを使用し、耐久性と機能性を重視した設計が魅力です。
- トリプルステッチによる強度アップ
- サイドポケット、ハンマーループ付き
- ルーズフィットで重ね着にも対応
古着市場では、色褪せたインディゴやペンキ跡、リペア跡が“味”として評価され、特にヴィンテージ加工の個体が高値で取引されています。
カバーオール(ワークジャケット)
BIG BENのカバーオールは、無骨で重厚なシルエットが特徴。古着屋で見かけることも多く、コーディネートの主役として重宝します。
- 4つポケット構成
- チンストラップや内ポケット付きのディテールも
- キルティング裏地付きの冬用モデルもあり
特にBIG BENの古いタグが付いたアイテムは、ビンテージコレクターからの人気が高いです。
ワークパンツ・シャツ
ワークパンツはワイドストレートシルエットで、タフな素材を使用。BIG BENのシャツはフラップポケット付きで、武骨さと実用性を兼ね備えています。作業着としての機能性はもちろん、ファッションアイテムとしても優秀です。
3. 古着市場におけるBIG BENの価値と相場
BIG BENは「知る人ぞ知る」ブランドという位置づけから、まだ価格が大きく高騰していないジャンルです。しかし、今後の古着人気の高まりや、ヴィンテージ市場の拡大とともに価値が上昇していくと考えられています。
メルカリ・古着屋での参考相場(2025年現在)
アイテム名 | 状態 | 相場価格 |
オーバーオール(インディゴ) | 使用感あり | 4,000〜8,000円 |
カバーオール(ダック地) | 美品 | 6,000〜12,000円 |
ワークシャツ | 状態良好 | 2,000〜4,000円 |
古いタグ(赤や白のレトロロゴ)、企業ロゴ刺繍入り、リペア・汚れのある「一点モノ感」がある個体は、より高値が付きやすい傾向にあります。
4. BIG BENの着こなし・コーディネート例
BIG BENはアメカジ、ストリート、ミリタリーなど幅広いジャンルにマッチするため、着回しやすいのが魅力です。
メンズコーデ例
- BIG BEN オーバーオール × 白T × レッドウィングブーツ
- ダック地カバーオール × パーカー × ブラックデニム
武骨なアイテムなので、足元にドクターマーチンやコンバースなどを合わせると程よくカジュアルダウンできます。
レディースコーデ例
- BIG BEN ワークシャツ × タイトスカート × 厚底スニーカー
- オーバーオールをストラップ片方だけ外してゆるく着る
メンズライクなアイテムをあえてフェミニンに着こなすことで、ユニセックスなスタイルを楽しめます。
5. 古着転売・せどり視点でのBIG BEN
BIG BENは、まだ市場価値が爆発していない分、せどりや転売において「仕入れやすく利益を出しやすいブランド」です。リユースショップやフリマアプリでは安価で見つかることも多いため、初心者にもおすすめです。
仕入れのポイント
- 「Wrangler by BIG BEN」タグも狙い目
- 色あせ・汚れ・ダメージがある方が“味”として評価される
- 複数枚まとめ買いで単価を下げられる
出品テンプレ例
【希少】BIG BEN オーバーオール ダック地 ワークウェア 古着
アメリカの老舗ワークブランド「BIG BEN」のオーバーオール。厚手のダック素材を使用し、トリプルステッチやツールポケットなど本格仕様。古着ならではの風合いが魅力で、ストリート〜アメカジまで幅広く着こなせます!
6. BIG BENにまつわる豆知識
- 「BIG BEN」はロンドンの時計台と同名ですが、由来は全く別です
- Wranglerブランドと統合後も、タグに「BIG BEN」の記載がある製品は一定数存在
- 古着市場では「赤タグ」「白タグ」の順で古いものとされており、収集家の間で価値が上がっています
まとめ:BIG BENは“玄人好みのリアルアメリカンワークウェア”
BIG BENは、ディッキーズやカーハートほどの知名度はないかもしれませんが、その分、**本物のアメリカンワークウェアを静かに楽しみたい人にとっての“穴場ブランド”**です。
- 本格派ワークウェアを安価で楽しめる
- 古着としての一点モノ感が強い
- 着こなし次第で都会的にもアウトドア寄りにも変化
今後ますます注目される可能性のあるBIG BEN。あなたもこの機会に、1着ワードローブに取り入れてみてはいかがでしょうか?