はじめに|Levi’sタグを制する者はヴィンテージデニムを制す
Levi’s(リーバイス)は、デニム界のパイオニアとして100年以上にわたり愛され続けています。
特に古着市場では、年代によるディテールやタグの違いが価値を大きく左右します。
「このデニム、いつ頃のもの?」
「BIG Eってなに?」
「タグだけで価値はわかるの?」
そんな疑問に答えるべく、この記事ではLevi’sのタグを年代別に徹底解説。さらに、古着市場での相場や見分けのコツまで網羅します。
第1章|Levi’sタグの基礎知識
1-1. タグが重要な理由
リーバイスのタグには次の情報が詰まっています。
- 製造年代の手がかり
- モデル名・ロットナンバー
- 製造国
- 素材情報(コットン100%など)
これらを見極めることで、ヴィンテージか現行品かが判断できます。
1-2. 見るべきポイント
・バックポケットの赤タブ(レッドタブ)
・紙パッチ(レザーパッチの場合も)
・ケアラベル(内タグ)
第2章|年代別Levi’sタグの特徴と見分け方
2-1. 【1936年〜1971年】BIG Eタブ
特徴
- 赤タブの「Levi’s」の“E”が大文字
- セルビッジ(赤耳)付きが多い
- 隠しリベットや革パッチもこの時期の特徴
見分け方
- 赤タブをよく見る →「LEVI’S」のEが大文字
- タロンジッパーやボタン裏の刻印でさらに年代特定可能
古着相場
◎ 高価。状態次第で10万〜30万円超。
2-2. 【1971年〜1986年】スモールeタブ
特徴
- 赤タブの「Levi’s」の“e”が小文字
- セルビッジ(赤耳)は1970年代前半まで継続
見分け方
- 赤タブの“e”が小文字
- ケアラベルがシンプルで英語のみ
古着相場
○ 501 66前期は5万〜10万円
2-3. 【1987年〜1990年代】ケアラベル付きタグ
特徴
- 内タグに洗濯表示が追加
- 素材表記:コットン100%か混紡
- セルビッジなし(大量生産ラインへ移行)
見分け方
- ケアラベルの表記が多言語なら現行品
- USA製の表記があれば価値あり
古着相場
△ 現行品よりは高値、3,000〜1万円台が多い
2-4. 【2000年〜現行品】現行レッドタブ&ケアラベル
特徴
- 赤タブは小文字e
- ケアラベルはQRコードや多言語
- 生産国がメキシコ・バングラデシュなど
見分け方
- ケアラベルに製造国を確認
- 素材がストレッチ入りの場合は現行品確定
古着相場
△ 基本は3,000円〜6,000円程度
第3章|タグ以外の年代判定ディテール
3-1. ボタン裏刻印
- 3桁・2桁刻印:ヴィンテージの証
- 数字のみ:工場番号
3-2. リベット
- 隠しリベットは1960年代以前
- カッパーリベットは現行品に多い
3-3. ジッパー
ジッパー刻印 | 製造年代 |
Talon | 1940〜1960年代 |
Scovill | 1960〜1970年代 |
YKK | 1980年代以降 |
第4章|古着市場でのLevi’s人気モデルと価値
モデル | 年代 | 特徴 | 相場価格 |
501XX | 1950年代 | 革パッチ・隠しリベット | 15万〜30万円 |
501 66前期 | 1970年代前半 | スモールe・赤耳 | 5万〜10万円 |
505 BIG E | 1960年代 | スリムストレート・セルビッジ | 8万〜15万円 |
517 | 1970年代 | ブーツカット | 2万〜5万円 |
第5章|古着せどりでのLevi’s狙い目
5-1. 高値が付きやすいポイント
BIG Eタブ
赤耳(セルビッジ)
USA製表記
隠しリベット・シングルステッチ
5-2. 仕入れ時のチェックリスト
タグ・内タグ・赤タブ
縫製の仕様(チェーン vs シングル)
ジッパー刻印・ボタン裏番号
状態(裾上げ・リペア有無)
第6章|Levi’sヴィンテージデニムのコーディネート例
メンズ
- 501XX+ネルシャツ+ワークブーツ
→ アメカジ王道スタイル - 505 BIG E+スウェット+スニーカー
→ 90sストリートMIX
レディース
- 517ブーツカット+クロップドトップス+厚底シューズ
→ トレンド感あるカジュアル - 501 66前期+白シャツ+ローファー
→ 大人きれいめスタイル
まとめ|タグで見抜くLevi’sの価値
Levi’sのタグは、ただのブランドロゴではなく歴史と価値の証です。
BIG E=最高級ヴィンテージ
スモールe=70年代の魅力
ケアラベル=年代見極めの鍵
この知識を武器に、ぜひ古着屋・フリマアプリで掘り出し物を見つけてください。